「Twitterの初ツイートが3億円で落札された件」を整理してみた
3/23に以下のようなニュースが発表されましたね。
ん・・・? ツイートが3億円で落札とはどういうこと??
色々分からないことだらけだったので、理解するために整理してみました。
落札されたツイートとは?
Twitter社の創業者で、CEO(最高経営責任者)であるジャック・ドーシーさんの初ツイートです。
just setting up my twttr
— jack (@jack) 2006年3月21日
「私のTwitterを設定したところ」と何の変哲もない文字だけのツイートですが、このツイートの投稿された日がTwitterの創立日になっており有名らしいです。(全く知らなかった・・・)
誰が買ったの?
ハカン・エスタビさんという方が購入されました。マレーシアのブロックチェーン関連企業であるブリッジ・オラクル(Bridge Oracle)のCEOです。
3億円なんて額を出せる人ってどこのお金持ちだろうと思ってましたが、今巷でも流行っているブロックチェーン関連企業のCEOだったんですね。
売る人も買う人もみんなみんなCEO。
どこでツイートを買ったの?
ツイートはWeb上にあるデータですが、Valuablesという専用サイトで売買できます。
正確にはツイートを購入するのではなく、そのツイートの所有権を購入します。
この所有権は専門用語でNFT(Non-Fungible Token)と呼ばれ、ブロックチェーン独自のデジタルトークン*1です。
これを使うことでアート作品やトレーディングカード、コンサートのチケットなどのデジタルな作品や商品の所有権を売買することができます。このNFTが近年注目されているらしく、過去にはアート作品が75億で売れたそうです。まさにとてつもないビッグマネー。。jp.techcrunch.com
落札されたツイートはどうなるの?
落札されると見れなくなるといったことも起きず、ツイート自体は落札されても今まで通り公開されており、誰でも見ることができます。
ただ、データ上ツイートを操作できるのはあくまでツイートに紐づくアカウントであるジャック・ドーシーさんなので、なんか不思議な感じです...
ツイートの所有権を持っていると何が嬉しいの?
ツイート落札後には、ツイートを購入されたハカン・エスタビさんが以下のようなツイートをされています。
This is not just a tweet!
— Estavi #BRG (@sinaEstavi) 2021年3月22日
I think years later people will realize the true value of this tweet, like the Mona Lisa painting https://t.co/vnA5pz3esQ
「これは単なるツイートではない。数年後、モナリザの絵のように、人々はこのツイートの真の価値に気付くだろう。」
私自身は先見の明もそこまでないので、正直なところ所有権を持っていると何が嬉しいのかについてよく分かっていません・・・。Twitter上でも「購入したツイートを削除する人がいるかもしれない」「所有権に価値などあるのか?」など様々な意見が交わされているそうです。
今回のケースを対象として、著名なツイートの所有権を持つメリットについて、自分なりに少し考えてみました。
- Valuablesというサイトでは購入したツイートを再販することも可能のようなので、今後再販により別の人がより高額で購入してくれることで収益が得られる
- 著名なツイートを高額で購入したというニュースにより自分自身(+会社)の知名度が向上する
- 著名なツイートを自分が所有しているというコレクター願望、所有欲を満たすことが出来る
現実世界に置き換えて考えてみると、高額で売買されるアート作品って凡人がぱっと見てもその価値を理解できない難解なものが多いような気もするので、デジタルな世界においても同じ現象が起きていると思えばしっくり来るような気もします。
参考記事